現在「あだ名禁止」が増えている学校がTwitterのトレンドワードのランキング上位になっているそうで、「さんづけ」を推奨する学校として、様々な放送局で本校の取り組みを紹介していただいています。
英宏小学校は、「進学重視型教育」「いじめ暴力ゼロ宣言」の2つを教育の柱とする学校です。安心して生活できる学校生活を通して、子どもたちが個性やパフォーマンスを最大限発揮することで人格形成をすることを目的としています。
いじめは、「いつでも起こりうる」ものです。継続しているいじめがなくならないという含みをもつ、「いじめはなくならない」という考えは大きな間違いです。
いじめは命にかかわる問題です。重大・深刻ないじめは子どもたちに一生深刻な影響を与えます。また、相手がいじめであるとうけとめることであれば些細なことであってもそれもいじめです。
いじめの原因は多様です。「あだ名を禁止すればいじめがなくなる」ということではありません。
欧米の昔からの文化である、「愛称」や「ニックネーム」は、自分が心地よいと思う名称のことであり、自分から公表したり、ときに他人につけてもらったものが気に入ったものであったりします。現在国内の企業でも親近感を高めて生産性をあげるために利用されはじめています。
一方「あだ名」は、身体的特徴、失敗行動、苗字や名前の揶揄などを一方的に相手を蔑視して名称化したもので、言われた本人への悪口になっていることがほとんどです。
お互いを尊重し合う風土が学校には必要です。そのために「さんづけ」を推奨しています。「5年間もさんづけしているとそれが愛称に思えます。」5年生でこの話題につて議論したときの1つの意見です。
あだ名での呼び方は、いじめのあらゆる原因の中での火種の1つです。そのため本校ではいじめのレベル表を作成して、しっかりと明確にしています。そのうえで、子どもたち・教師・保護者が連携を取り合って、未然防止・早期解決に力をいれています。
1つの取り組みの例として、「3つの教育相談室」があります。
・副校長による定期的・臨時的な教育相談室
・参事による保護者対象の子育て応援室
・教頭による学習相談室
担任任せではなく、管理職も一丸となって子どもたちの悩み、保護者の方の不安に対応しています。
お互いが敬称で呼び合うことによって、さまざまなメリットが生まれます。
・男女仲良くなり、休み時間はほとんど一緒に遊んでいる。
・下学年にもさんづけをするので、上級生が優しく下級生が上級生に親しみを持つため、学年を隔てても仲が良い。
子どもたち同士ですから当然言い合いやトラブルは起こります。それを丁寧に指導することで子どもたちは社会性を身につけ、ソーシャルスキルを身につけていきます。
今日も英宏小学校では、子どもたちのとびきりの笑顔が輝き、明るく元気な声が学び舎に響いています。